「玉ねぎ生産のフィナーレは石井食品のハンバーグで」農福連携から誕生した商品がつなぐ、持続可能な農業を推進する未来とは
石井食品は、「農と食卓をつなぎ子育てを応援する企業に」を掲げ、地域と旬にこだわりながら、食の領域で生産者と生活者をつなげる活動を進めています。
今年も8月末から地域密着型スーパーのベルク様で販売が始まったのが『埼玉熊谷の玉ねぎと食べる和風ソースハンバーグこくうま醤油仕立て』。このハンバーグに使われている玉ねぎを生産しているのは「農福連携」という農業の形のパイオニア的存在である埼玉福興様です。
今回は、ベルク様・埼玉福興様、そして石井食品の3社での取り組みと、埼玉福興様が進める「農福連携」についてお伝えしたいと思います。
農業を取り巻く課題を解決したい!3社が思いを共有し、取り組みに発展
ベルク様は、埼玉・群馬の関東を中心に「安く、おいしく」 を提供する地域密着型のスーパーマーケットです。ベルク様は、経営理念である「Better Life with Community(地域社会の人々に より充実した生活を)」のもと、地域の農業者と持続可能な関係を作り取り組んでいく必要性を感じていらっしゃいました。
この思いは石井食品も同じです。石井食品も未来に持続可能な、食の循環型ビジネスモデルを構築することを目的に、「地域と旬」と称する取り組みのもと、生産者のみなさんとのネットワークを生かした独自の商品開発に取り組んできました。お互いの課題感・思いが一致したベルク様と石井食品。解決にあたり、生産者が手間ひまかけて作った農作物の使い道として商品開発を行う取り組みを2021年から開始しました。
3年目を迎えるこの取り組みで欠かせないのが、「農福連携」を軸に事業を展開する埼玉福興様の存在です。
社会課題を農業で解決する「ソーシャルファーム」のパイオニア、埼玉福興
埼玉福興株式会社は、埼玉で生まれ育った新井 利昌さんが、1996年にお父様と立ち上げた企業です。昨今では社会課題をビジネスを通して解決する「ソーシャルビジネス」という言葉も耳慣れてきましたが、新井さんが作ったのは、農業(畑)を通じて社会課題を解決する「ソーシャルファーム」です。
この「ソーシャルファーム」では、知的障がい者、また引きこもりなどの経験から一般の労働市場での就労が困難な人々の働く場を作り、農福連携、農福一体という新たなかたちでの農業生産を行っています。
このような農業と福祉を連動させて社会課題を解決する「農福連携」という方針は、農業の就労人口確保と、福祉(障害者等)に就労先が少ないという課題を同時に解決するために、農林水産省が推進している取り組みです。
埼玉福興の新井さんは、農福連携の取り組みは「企業も一緒に、みんなで作り上げることが、真の農福連携」であると言います。生産者だけでなく、その農作物が使われる「出口」を設けることで、より持続性が高まり、インパクトの大きな取り組みになります。また、「埼玉福興、そして関わる企業の企業価値の増大につながれば」という思いも話されていました。
玉ねぎ生産のフィナーレは、石井食品のハンバーグとともに
毎年、埼玉福興様の農産物を使った商品が店頭に並ぶのは8月下旬〜9月頃。この時期は、1年間の玉ねぎの収穫・出荷が終了し、来年の生産に向けて玉ねぎの種まきが始まる時期なのだそうです。そんなフィナーレともいうべき時期を、自分たちの手で育てた玉ねぎが使われた商品と一緒に迎えることは「来年ももっと良いものを作ろう」という活力につながると、新井さんは話します。
埼玉福興様の生産される農作物の中でも、今回の取り組みより生まれている『埼玉熊谷の玉ねぎと食べる和風ソースハンバーグこくうま醤油仕立て』のように商品化が進み、さらには自分たちも購入ができるような取り組みのケースはあまりないのだとか。だからこそ、商品を見ると今年の玉ねぎ生産の集大成を迎えたという気持ちになるとお話されているのが印象的でした。
そして、この商品のパッケージに描かれているイラストの女性のモデルとなった「渋ちゃん」です。商品パッケージのデザインについても、生産者のみなさまとディスカッションしながら、商品づくりを進めているのです。
購入することが「社会への投資、人への投資になる」
この取り組みもすでに今年で第3弾。毎夏、期間限定・数量限定で商品を販売しています。2021 年の『埼玉熊谷の玉ねぎを使ったトマトソースハンバーグ』、2022 年の『埼玉熊谷の 玉ねぎを使ったハンバーグカレーソース』。
そして今年の第3弾は『埼玉熊谷の玉ねぎと食べる和風ソースハンバーグこくうま醤油仕立て』をみなさまにお届けしています。
利根川流域の肥沃な耕地で育った、甘みが強い熊谷産の玉ねぎをたっぷり使用したこのハンバーグは、甘味を生かす醤油の味付けと、存在感のある薄切り玉ねぎで、食感も一緒に楽しんでいただくことができます。埼玉福興さんは、石井食品向けに、なんと玉ねぎをひと玉ずつ選別していただきました。厳選した玉ねぎを使った商品をみなさんにお届けすることができます。
パッケージにはみなさまに私たちの取り組みをお伝えするために、「農福連携圃場」という言葉も入れています。埼玉福興の新井様によると、「農福連携」という言葉が入った商品は日本でも初めてではないかとのこと。さらに国も推進していくことが見込まれる「農福連携」の取り組みを、もっと消費者のみなさんにも知っていただき、商品を選ぶ一つの理由になれば、石井食品にとっても嬉しい限りです。
購入を通じて応援するだけでなく、持続可能な社会に向けての投資、そしてソーシャルファームで働く人への投資となると、埼玉福興の新井代表は話しています。
石井食品としてもこの活動の一端を担えることを大変喜ばしく思っています。
お求めはベルクの店頭へ
『埼玉熊谷の玉ねぎと食べる和風ソースハンバーグこくうま醤油仕立て』は、ベルク全店でお取り扱いいただいています。数量限定となりますので、ぜひお早めにご賞味ください。
※9/26時点において、一部店舗にて商品が完売している場合がございます。